G7サミットで英国警察が使用した正確なGISソフトウェア
データ保全に特化したソフトウェア会社であるPreciselyは、2021年のG7サミット(世界の主要民主主義国7カ国の政策指導者が集まる年次会合)で、デボン&コーンウォール警察が安全対策を強化するために同社のGISソフトウェアを活用したことを発表しました。
同警察の GIS チームは、サミットに向けた安全対策の評価において、様々なソースやデータ形式からデータを収集し、重要なコンテキストを提供するために、マッピングソフトウェアが重要な役割を果たすことを認識しました。現地チームは、データからロケーションベースのコンテキストを提供するデスクトップ・マッピング・ソリューションの MapInfo Pro とサードパーティの 3D ビジュアライゼーションを組み合わせ、正確な危機管理計画を可能にするデジタル ツインを作成しました。このモデルは、最大5ミリメートルの精度を持つものでした。
「G7サミットの計画段階では、2つの大きなハードルを越えなければなりませんでした」と、Devon and Cornwall警察のGIS and Mapping ManagerであるRobert Goldsmith氏は語ります。「1つ目の課題は、サミットが2箇所で開催されることを考えると、このような注目度の高いイベントに必要な膨大な量のセキュリティプロトコルを管理することでした。特にサミットは2つの会場で開催されるため、各会場や各国首脳の行き来に応じた安全対策が必要でした。もうひとつは、世界中のセキュリティ・パートナーに見えるようにすることです。特に、パンデミックの影響で、イベント開催までの間にチームが現地に移動することが制限されていたためです。」
Goldsmith氏とそのチームは、MapInfo Proを使用して会場の2Dグリッド付きマップブックを作成し、歩道橋、携帯電話のマスト、バス停、役員やパートナーの位置などのPOI (Points of Interest) データを加えてリッチ化しました。 チームはドローンの空撮映像を使って、サードパーティプロバイダーが提供する機能を使い、最初の3Dモデルを構築しました。さらに、サミット会場の14万平方メートル以上をスキャンして撮影したビデオ映像を使って、360度ビジュアライゼーションで拡張しました。
このデジタルツインにより、デボン&コーンウォール警察とそのパートナーは、計画段階において、バーチャルリアリティヘッドセットを使って会場にリモートアクセスし、セキュリティ上の問題を予測し、緊急時対応策を策定することが可能になりました。これにより、イベント開催までに必要以上の人員を現地に配置する必要がなくなるとともに、精度の高い緊急時対応計画を立てることが可能になりました。
G7サミットはセキュリティ上の問題もなく成功し、GIS技術はその成功の中心的存在として広く認められています。